こんにちは、Gucci( men_in_fashion_blog)です。
リーバイス501は、2023年に誕生150周年を迎えるジーンズ界のマスターピース。
ジーンズの原点とも称されるこのジーンズは、長い年月を掛け、20回以上の改良を重ねてきています。
昨今、ヴィンテージ品への注目度が上がったことで、価格が高騰していることからもその人気の高さが伺えます。
この記事では、501の歴史を紐解きながら、誕生〜現在の形に至るまで主要なバリエーションの紹介とその判別方法についてご紹介していきます。
- リーバイス「501」主要なバリエーションは?
- リーバイス「501」の年代別の判別方法を知りたい
- リーバイス「501」の誕生〜現在に至るまでのディティールの推移を知りたい
Levi’s「501」とは?
1873年にLevi’sが、金鉱で働く人々のために丈夫なデニム生地と「リベット(鋲)」で補強したワークパンツ(ジーンズ)です。
この501のストレートシルエットが、ジーンズの基本的なシルエットになっていると言われています。
人間の下半身の皮を剥いで平らにした形状と「501」の形状は殆ど一致しているそうです。それほど、人の体にフィットした高い完成度のデニムと言えるでしょう。
リーバイスのアイコンである「ツーホース・マーク」は、レザーパッチとして1886年に誕生。
「2匹の馬に引っ張られても裂けない頑丈な製品」をコンセプトにデザインされました。
加えて、1890年にリベットで補強する製法の特許が切れることで、他のブランドが同じ製品を販売することを危惧し、ひと目見ればリーバイスのジーンズとわかるように取り付けたのだとか。
今でも世界中の老若男女に親しまれているリーバイス。
大人の方ならジーンズの原点の「501」を持っておいて損はないアイテムと言えるでしょう。
Levi’s「501」の年代別判別方法
以下情報は、世界中の愛好家が共有した情報に基づき調査して纏めた内容です。
可能な限り正確な情報をお届けすることを目指していますが、「501」は約150年の歳月をかけ、様々なモデルと移行段階が存在するため、例外があることをご了承頂けますと幸いです。
それでは、1873年に誕生した最初期のモデル紹介からどうぞ!
1873-1900 501XX:ジーンズの原点
リーバイスを象徴する世界最古のデニム「501」は、1873年に誕生。
実は「501」というロットナンバーが使われたのが1890年からで、それ以前は「XX(ダブルエックス)」と呼ばれていました。
最大の特徴はバックポケットが右側に一つだけついた、通称片ポケを採用している点です。
その見た目から通称「カモメステッチ」と呼ばれる、アーキュエットステッチは誕生当初から存在しています。
また当時の「501」はサスペンダーを使用し、 裏側のシンチ(バックル)でウエストを調整する設計となっています。
1901-1921 501XX:バックポケット追加(合計二つ)
1901年からは、バッグポケットが片側から、両側についたモデルが登場します。
1915年までは、「アモスケイグ社」製のデニム生地を採用していましたが、1915年から「コーンミルズ社」のデニム生地も採用し始め、1921年まで両社のデニム生地が混在することになります。
生地の判別方法はアウトシーム(足の外側の縫い目)の内側に付いているセルビッジの色です。
- セルビッジの色が白の場合→アモスケイグ社(1921年に廃止)
- セルビッジの色が赤の場合→コーンミルズ社
セルビッジは、1986年の通称「赤耳モデル」まで続くディティールです。
Levi’sは今現在も「コーンミルズ社」のデニムを使い続けています。
1922-1936 501XX:1922モデル
1922年にベルトループが501に追加されたこちらのモデルは、「1922モデル」と呼ばれます。
前述の「コーンミルズ社」製の12.5オンスデニムを統一して採用される様になったモデルです。
1936-1941 501XX:赤タブ導入
バックポケットに取り付けたられた社名の入った赤色のタブ、通称「赤タブ」が取付けられます。
リーバイスを象徴するアイコニックなこの意匠は、他ブランドのジーンズとの差別化を図るため導入されたものです。
赤タブにもいくつか種類があり、この時代は「片タブ・「BIG E」」と呼ばれています。
- 「LEVI’S」の「E字」が大文字であれば、「BIG E」。小文字であれば、「Small e」
- 赤タブの社名が片面にのみ記載されている場合は、「片タブ」。両面の場合は「両タブ」
現在販売されている、501通常モデルの赤タブは「両タブ・Small e」です。
1952年の「1952モデル」から「片タブ」→「両タブ」に変わり、1969年の「66前期モデル」から「BIG E」→「Small e」に変更となりました。
1942-1946 501XX:大戦モデル
バックポケットのアーキュエットステッチがオレンジ色のペンキ塗装となっています。
写真の様に使い込むことで塗装が剥げ、ポケットのステッチが存在しない経年変化が生じるので、大変見分けがつきやすいモデルです。
他のディティールの特徴は、物資の削減の影響によって中心部が空洞となったドーナツボタン(月桂樹の葉をモチーフ)が採用されています。
1947-1952 501XX:1947モデル
糸で縫製されたアーキュエットステッチと革製パッチが復活した他、最も特徴的なディティールが片面にのみ「LEVI’S」と書かれた「片タブ」です。
またアーキュエットステッチの2つの曲線が1点で交わる弧(ダイヤモンド)が、このモデルから初めて登場します。
501にダイヤモンドの弧状のステッチがない場合は、「1947モデル」以前であるということがわかります。
ベルトループの配置が中央から、若干左側に配置された「オフセット」となるのもこのモデルから。
1953-1954 501XX:1953モデル
1947年モデルに対して、片面タブ→両面タブとなった他、タブに記載された「LEVI’S」ロゴの「V字」太さが均等でデザインされた“均等V”を採用しています。
1955-1959 501XX:1955モデル
戦時下を除き、革製パッチが使用されていましたが、「1955モデル」から紙製に変更となり、「Every Gorment Guaranteed」通称”ギャラ”と呼ばれる表記が追加されました。
その他の特徴は、下記の2点です。
- ボタンフライに記載された「LEVI STRAUSS & CO」の「R」の左足が右足に比べて長い”足長R”が初採用
- バックポケットの内側にある隠しリベット
上記の特徴に対して、隠しリベットを配したディティールが後の「BIG Eモデル」となります。
1960-1965 501XX:紙パッチギャラ無し
紙パッチに「ギャラ(Every Gorment Guaranteed)」の記載が無くなったモデルです。
加えて、タブに記載された「LEVI’S」ロゴの「V字」太さが不均等となったデザイン“不均等V”が初めて採用されます。
1966-1970 501:BIG E
前述の「XX(ダブルエックス)」→「501」に以降した本モデルはタブの「LEVI’S」の「E」が大文字であることから、”BIG E”と呼ばれます。
またバックポケットを補強するために長らく採用されてきた「隠しリベット」も本モデルから排しされている他、クロッチと呼ばれる股下のステッチが閂止めを採用している点が特徴です。
バックポケット裏側の隠しリベットは継続採用されており、比較的判別しやすいモデルと言えます。
1971-1973 501:66前期
天然インディゴが採用されていた最期のモデルが「66前期」です。
流通量も比較的多く購入しやすいヴィンテージデニムであり、綺麗な色落ち・経年変化が楽しめるモデルとして高い人気を誇ります。
古着ファンの間でも特に有名なモデルが「66前期」モデルです。
上記の特徴を有している前提で、バックポケットのステッチがシングルステッチであれば、66前期モデルと判別が可能です。
1974-1979 501:66後期
下記の特徴を有していれば、「66後期」モデルと判別が可能です。
- 赤タブがSmall E
- バッグポケットの裏側のステッチがチェーンステッチ
1980-1986 501:赤耳
古着屋で特に見かけることが多いモデルが「赤耳モデル」です。
過去作同様にセルビッジ(赤耳)を有した本作と66後期モデルとの違いは、下記バッグポケット上部端の閂止めの違いにあります。
- 外側から施されていれば「赤耳モデル」
- 内側から施されていれば「66後期」
1987-2003:レギュラー
1980代初頭から中期にかけて、生産効率向上を目的として、セルビッチデニムの使用は段階的に廃止されます。
この時代の「501」は「レギュラー」と呼ばれ、比較的安価に購入が可能なモデルとなります。
ジーンズ内側に赤耳があるかどうかで「レギュラー」か、それ以前かを判別することが可能です。
まとめ
本記事は以上となりますが、情報のアップデートを随時していく予定です。
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