こんにちは、Gucci( men_in_fashion_blog)です。
アメトラがファッション界隈で再ブームとなっている昨今、普段のコーデに取り入れたいという方も多いのではないでしょうか。
日本人を魅了するアメリカで生まれたトラディショナル(=伝統的な)スタイルをAmerican Tradと呼びます。
この記事では、そんな定番スタイル「アメトラ」について、スタイルの定義や定番ブランド・アイテムについてご紹介していきます。
- アメトラってどんなスタイル?アイビーやプレッピーは?
- アメトラの定番アイテムを知りたい
- アメトラの定番ブランドを知りたい
アメトラとは?
アメトラ(American Trad Style)とは、英国の伝統と各式のあるスーツ・ジャケットファッションのトラッドスタイルがアメリカに伝わり、独自進化したものです。
カジュアル色の強いアイビーやプレッピーもAmerican Trad Styleから派生した一スタイルで、アメトラはこれらのスタイルを包括する言葉として日本国内では定着しています。
ビジネススタイルからカジュアルスタイルまで幅広いコーデを楽しむことができるアメトラは、古着との相性も良いので手軽に普段のコーデにも取り入れやすい点も魅力の一つです。
アメトラの基本3スタイル
19世紀末から育まれてきたアメトラは、時代の経過と共に複数の型に派生していった奥深いファッションスタイルです。
スタイルを大別すると下記の通りです。
- アメリカントラッド(19世紀末~)
- アイビールック(1960年代)
- プレッピー(1980年代)
ここではそれぞれのスタイルの特徴を解説していきます。
アメリカントラッド
英国の上流階級の服装『ブリティッシュトラディショナル』にアメリカ独自のエッセンスを加え、ブルックスブラザーズが確立したスタイルが『アメリカントラッド』です。
箱型のシルエットにナチュラルショルダーに仕立てたジャケットが特徴で、肩パットがしっかり入りウエスト部分は絞られた英国式の紳士服と一線を画します。
イギリスは、テーラー技術により男性の理想的なシルエットを表現しているのし対し、アメリカは、工業用ミシンを開発した産業国であることから、テーラー由来の正確無比の技術というよりは効率を重視していた背景があります。
1918年には、アメトラの源流かつ象徴的なアイテムであるブルックスブラザーズの「No.1サックスーツ」が誕生します。
肩にはパッドが入っていないナチュラルショルダーでダーツが入っていないフロント、そして段返り3ボタンのブレザーは、アメトラの原型として、「アイビールック」へ発展を遂げていくことになります。
米国西部ではまた違った伝統的な装いが存在するため、アメリカ全土を象徴するスタイルでないことに注意が必要です。
アイビールック
1950年代のアイビーリーグの生徒によくみられたスタイルが『アイビールック』です。
当時のアメリカの上流階級のドレスマナー(=アメリカントラッド)に大学生なりの着崩しがされた服装。
定番スタイルは、ネイビーブレザーにプレスのないチノパン等のトラウザーズ、ボタンダウンシャツ、ペニーローファーなどを選ぶのが特徴です。
1950年代後半から1960年代半ばまで米国の中流階級の主流アパレルとなるほど爆発的な人気となった定番スタイルとなりました。
アイビーリーグとは?
そもそもアイビーリーグとは、アメリカ北東部にある8つの超名門大学の総称です。構成はハーバード大学を筆頭に、イェール大学、プリンストン大学、ブラウン大学、コロンビア大学、コーネル大学、ダートマス大学、ペンシルベニア大学と、アメリカの有名私大が名を連ねます。
チャンピオンのスウェットでも良く見る名前が多いですよね。
1970年代にはヒッピーの登場でブームは終息
1960年代後半にアメリカに登場した規制社会の伝統、制度など、それ以前の保守的な男性優位の価値観を否定するカウンターカルチャー『ヒッピー』が登場。
上記の時代に服装のカジュアル化が進み、ドレス&カジュアルが上手く融合したアイビールックは終息します。
Tシャツにジーンズ、スニーカーといったスタイルが主流となったのもこの時代からです。
プレッピー
1970年代後半にアメリカ西海岸でアイビールックの系譜をつぐ、『プレッピー』が登場します。
アメリカ西海岸の名門私立高校(プレパラトリースクール)に通う、生徒や卒業生(=プレッピー)が好んだ服装であり、アイビールックに対して、より新しく西海岸流のカラフルな色使いやカジュアルさを取り入れた点に特徴があります。
代表的アイテムは、紺ブレやチノパン、スウェット、デニム、ボートシューズなど。
アメトラの定番アイテム
アメトラは、定番アイテムを組み合わせるだけで誰でも簡単にコーデをまとめることができます。
ここでは、持っておきたいアメトラに欠かせないアイテムをお伝えしていきます。
アウター・ジャケット
ジャケットには、金ボタンのついた紺のブレザーが鉄板です。形はI型のボックスシルエットのものを選ぶのがベターです。
冬場であれば、ピーコートやチェスターコートが定番で色合いは、ネイビーやブラック、グレーなど落ち着いた色がおすすめです。
トップス・シャツ
アメトラの定番トップスには、ブルックスブラザーズが初めて世に送り出したボタンダウンのオックスフォードシャツが真っ先に浮かびます。
無地に限らずストライプ・ギンガムチェックなどの柄物もネクタイに合わせて選択しましょう。
よりカジュアルな雰囲気を出したい場合には、ラガーシャツやポロシャツ、スウェットパーカーを取り入れるのもおすすめです。
ボトムス・シューズ
最もポピュラーなボトムスはチノパンで、ネイビーブレザーと合わせればアメトラスタイルがほぼ完成します。その他、ウールパンツやコーデュロイパンツが定番として着用されることが多いです。
シューズは、ペニーローファー(コインローファー)が鉄板。夏場にはプレッピースタイルとしてデッキシューズが好まれ着用されています。
スニーカーを合わせたい人は、ローテクスニーカーを選ぶとよいでしょう。
アメトラを代表する3ブランド
アメリカン・トラディショナルを普段のコーデに取り入れたいなら、そのスタイルを体現するブランドのアイテムを手にしたいものです。
ここではアメトラ3大ブランドとして、『ブルックス ブラザーズ』、『J.PRESS』、『ポールスチュアート』を紹介していきます。
ブルックスブラザーズ
1818年に誕生したアメリカを代表する老舗紳士服メーカーです。ボタンダウンシャツやストライプのレップタイなどの定番アイテムを世に送り出した、アメトラファッションの代表的なブランドとして位置づけられています。
J.PRESS
1902年にアメリカのイエール大学キャンパス内で創業されたブランドです。「着る服の人格を表す服」を信条として、アメトラスタイルに忠実なものづくりが行われています。世紀を跨ぎ“100年生き抜いてきたのは、時代に合わせたサイズ感やトレンドを織り交ぜたデザインで世界中にファンがいるから。良心的なプライスで手に取り入れやすいのも魅力です。
ポールスチュアート
1938年にニューヨーク、マディソン街で創業した高級紳士服・婦人服の専門店。英国の洗練されたサヴィル・ロウにルーツを持つメンズウェアにボリューミーなアメリカ式解釈を加えたアイテムが特徴のアメトラを真髄を示すブランドです。
まとめ
アメトラは、気取らない上品さや洗練されたスタイリング、また着回しの幅が広いことから、現在も多くのファンがいるファッションスタイルです。
紺ブレやチノパン、ペニーローファーといった定番アイテムを組み合わせれば、簡単にアメトラスタイルが完成するのも魅力。
この記事を読んで気になった方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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