【自宅で旅気分を味わう5冊】おすすめの旅エッセイの感想・レビュー

2020年から突如世界を混乱に陥れたコロナウイルス。

日本をはじめ、世界各国は人々に対して外出の制限・自粛を要請し、海外旅行は不可能となり、国内旅行でさえも難しい世の中となってしまいましたね。

Gucci

僕も年に数回は旅行に出かける、”普通”の旅行好きですが、コロナ禍になってからは旅行には全くいけず悶々とした日々を送ってきました。

旅行に行きたくてもいけない!そんな中で出会ったのが、「旅エッセイ」というジャンル。

小説や実用書しか読んでこなかった僕が、このジャンルを手にとったことで、
ちょっぴり心を外へ連れ出し、気持ちを癒す一助になってくれたと感じています。

そんな僕がおすすめしたい旅エッセイ本を5冊紹介したいと思います。

目次

おすすめの旅エッセイ5冊

いつも旅のなか/角田光代

仕事も名前も年齢も、なんにも持っていない自分に会いにゆこう

どこそこへいこう、と思うとき、だから私はなんにも決めずに旅立っていた。この町にあるこの博物館にいきたい、とか、この海沿いの町にいきたい、とかそういった目的をなんひとつ持たずぽんとどこかにいく。そこで未知のだれかに会うのをただ待つだけでいい。

「いつも旅のなか」より引用

モロッコに始まり、ロシア、ギリシャ、オーストラリア、スリランカにハワイ…
全22国の体験が臨場感たっぷりに面白く、楽しく描かれています。

Gucci

読了後、明日にでもこの本に描かれている国に訪れたい!と思わせてくれる様な、そんなパワーがあるのがこの本の魅力だと思います。

きっと旅行先を探す上でのヒントを与えてくれるはずです。

ヨーロッパ退屈日記/伊丹十三

俳優としてヨーロッパに長期滞在した著者が、幅広い教養を武器に当地での見聞を洒脱な文体で綴った戦後初の本格的な「エッセイ」。

イタリーは美しい国である。旅行案内書ふうにいうなら、「風光明媚」である。
イタリーを思うことは、例えば、遠く過ぎ去った夏を思うに似ている。常に陽がさしているのだ。底抜けに明るい陽の光が、いつもいつも満ちているのです。空が、トロリと青い。風が吹いて、樹々の葉がきらきらと光る。葡萄の畑、オリーブの丘がなだらかに、ぬるやかに起伏する。いかにも「粛然」という面持ちで、くろぐろと直立しているのは、あれは糸杉である。

「ヨーロッパ退屈日記」より引用

映画『マルサの女』『ミンボーの女』などの監督先品でも有名な伊丹十三氏の著書としての処女作。

引用したイタリアを表した文章は、なんともお洒落な文体でありながら、
すっと頭に情景が浮かんでくる様子がして、まるでそこにいるように感じられませんか?

Gucci

伊丹さんの洞察力の他、ものに対するこだわり、仕事に対する姿勢などが
ユーモアを交えて書き綴ってあって、とっても面白いです。

名著と言われるエッセイ作品を手に取り、ヨーロッパを想ってみてはいかがでしょうか。

行ったき気になる世界遺産/鈴木亮平

世界遺産に詳しいことでも知られる俳優・鈴木亮平さんが描く旅エッセイ?

道路のでこぼこに車が跳ね、僕は目を覚ました。時差ぼけと心地よい揺れのせいでいつの間にか眠ってしまったらしい。
「もうすぐゲートに着きますよ」ドライバー兼ガイドのアレックスがミラー越しに笑いかける。道路の先に、『Serengeti National Park』と書かれた簡素な木製のゲートが見えてきた。
来たぞ。ここをくぐればそこはもう、あの「セレンゲティ国立公園」だ。

「行った気になる世界遺産」より引用

俳優の鈴木亮平さんが、30個の世界遺産を旅し、そこでみた景色や感じた空気感、
現地で交流した人々との体験をリアルに描いています。

このエッセイの面白いところは、実際に行ったわけではなく、全て著者の想像力でできていること!

Gucci

つまり、フィクションなんです(笑)

フィクションといっても引用した文章でわかる通り、
迫力のある内容で情景が容易にイメージでき、本当に行った気になれます。

本著を通して、30の世界遺産を頭の中で旅してみてはいかがでしょうか。

表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬/若林正恭

第3回斎藤茂太賞受賞! 選考委員の椎名誠氏に「新しい旅文学の誕生」と絶賛された名作紀行文。

オードリーの若林さんの1人旅の体験をエッセイ化した本で有名ですよね。
この本の主な舞台はキューバ、モンゴル、アイスランドの3国。

Gucci

感じたことや日頃の生活で思っていることを自分の弱点含め、ありのままさらけ出しているので、単なる旅行記にとどまらず、若林さんの人生の一部を覗き見しているようなそんな感覚になります。笑

キューバの自由な空気がこちらにも伝わってきて、一緒に旅をしているような感覚でとても楽しい本です。

文章も読みやすく、さらっと読了できると思います。
旅エッセイ本の初めの一冊として、僕はこの本をおすすめします。

パリでメシを食う。/川内有緒

花の都、パリにいつのまにか住み着いた10人の人生・暮らしぶりを描いた好著。

ヨーヨーを手に、サーカス一座とフランス全土を旅する男の子。
ファッションブランドの代わりに、漫画喫茶を開いた若い夫婦。
フランス人に騙され無一文となったベテラン鍼灸師。
心躍る話を聞くたびに、思わず尋ねていた。あなたの話を書いてみてもいいですか?
私の手元には、パリのあちこちで聞いた物語が、どんどん溜まっていった。
そうやってできたのが、この本だ。

「パリでめしを食う。」より引用

これはパリでの素敵な暮らしを想像するというよりも、
そこで暮らす人々の生き方から溢れる情熱・信念を読み手にぶつけてくれる一冊です。

国連機関に勤めた著者が、パリ滞在中に出会った10人の日本人の過去や未来、
パリで暮らす中で根底に流れる考え方や悩みをリアルに描いています。

著書に登場する人々に共通することは、誰かのためではなく、
自分の信念を持って「なりたい自分」を形作って努力していること。

Gucci

ロールモデルや周囲の期待、常識といったものに自分を照らし合わせるのが、本当に幸せか?ってところの核心をつく一冊です。

そんな大事なことが痛いほどに伝わってくる本です。

最後に

以上が厳選した5冊です。

旅好きの方で旅エッセイを読んだことがない方は、まずは一冊読んでみてはいかがでしょうか。

旅ができない今だからこそ、他の人が経験した旅の体験や示唆を享受できるのもこのジャンルの魅力。

きっとちょっぷり旅をした気分になって、心も晴れやかになると思いますよ!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる